写真は我々glamsが時にTechイベント、時にミーティング、時にリフレッシュの時にお世話になってるガクヤバーガーでの一時。
安定の美味さ。ビール好きにはNiceなクラフトビールの品揃え。大阪在住の外国人の方々にも人気の様ですよ。
堺に古墳でも見にいらした際は是非!
ところで、日本のITベンチャー界隈でも外国人の方を雇用したいと言ったお話を伺う機会が特に最近増えました。
我々glamsは堺という大阪の中心部からは少々外れたロケーションにありながら多国籍メンバーでやっておりますので、外国人採用、マネージメントについて色々とご相談をお受けする事もあります。
あくまで我々glamsでの経験ベースになりますので特殊な例もあるかもしれませんが、今後外国人の方の採用をお考えの中小零細、ベンチャー企業の方々にとって何らかのヒントになれば幸いです。
そもそも何で外国人?
これは実は単純な話でして。。
glamsの場合、ファウンダーである私とCTOのBlainは元々一緒にバンド活動をしていまして、バンドがうまくいきだしたなーというタイミングで彼のビザ(当時はワーキングホリデービザでした)が切れてしまうという事になったんですね。
そこで当時個人事業主だった私のEC事業を法人化し、その法人でワークビザに更新しようと。そしたら一緒にバンド仕事できるぞという事で法人成りし、ビザを更新して何やかんややってる内に現在弊社のメインビジネスであるZenFotomaticの開発が始まった訳ですが、開発が私と彼だけでは追いつかなくなってきた時に新たなメンバーを募集する上で、開発の責任者であるCTOが日本語が話せないと(笑
ラッキーだったのは、関西は外国人にとって魅力的なコンテンツに溢れるロケーションで来日者数も多いって事でした。そのまま日本に住みたいという人も一定数いらっしゃいます。
でそんな気軽に住む場所変えちゃう事ができるような職種って、仕事が場所を選ばないようなインターネット系のエンジニアとかデザイナーさんとか、結構割合が多いんですよ。
しかし彼らにとって最初に問題となるのが日本語力と文化の違いです。
ここが我々のニーズとマッチしました。
我々としては日本語力は特に問いませんし、文化も特に欧米の方には自然なものです。
採用はネイティブの英語で出しているので、ニュアンスから我々の文化を感じ取っていただいているようです。
恐らくはそう言った理由もあって、日本に住んでいる方もその時点で母国にいる方も含めて、現時点で採用には全く予算をかけていないにもかかわらず、ありがたい事に外国人の方からはかなり多くのご応募をいただいています。
やっぱ英語話せないとダメですか?
これはもう、さすがに社内の誰も英語ダメみたいな場合は、正直難しいでしょうね。
ただこれは相手の外国人の方にもよるかと思います。
相手も一生懸命話を聞いてくれるか、やさしく伝えようとしてくれるか、そこにフラストレーションを感じないようなパーソナリティーにも依存します。
なのでそういったパーソナリティーも面接やジャッジの際の一つのトリガーにしても良いかもしれませんね。
かくいう私も、前述した共同経営者の相棒と初めて会った時は、「あ、あ、あ、あいあむ だいすけ。ないす とぅーみーちゅー」と言った具合に、恐らく平均以下の英語力しかありませんでした。
ただ一緒に音楽活動を行う上で曲作りの際に意見交わす時にどうしても英語が必須なんですよね。
もう最初は無茶苦茶な英語でしたが返ってくる返答やリアクション見ながら相手の話す言葉をパクって口癖になるくらい同じ事言ったりしてたら一年も経たない内に日常的なやりとりならあんまり困らないレベルまでは自然に身についちゃいました。
私はいまだに英会話学校にも行った事がなければ留学経験などもありません。
そんな経験から思うのは、やっぱり語学を学ぶには何より環境が大事だなと。
そういう意味では、これから起業しようとかまだ数人のチームだという場合は、一人の英語スピーカーが入るだけでも恐らく必然的に"英語で話さざるをえない"環境になり得ますので、最初は大変かもしれませんがチャレンジする価値はあると思っています。
ちなみにglamsの日本人メンバーも毎日英語を耳にするし使わざるを得ないから、数ヶ月で結構コミュニケーションとれるレベルになってるんですよこれが。
外国人を採用するにあたって
glamsの採用面接に来ていただく方がよくおっしゃるのが、「外国人Welcome !! と表面上は歌っていても、本質的に外国人を受け入れる体制にない」というのがあります。
ここで言う体制について、仕組みとかルールもそうかもしれませんが、それ以前にマインドセットの問題だと思っています。
はい、ここで「郷に入れば郷に従えだ!」って脊髄反射された場合は、特に欧米人の採用はハナからやめた方が良いでしょう。
英語にもちゃんとありますよ、「When in Rome, do as the Romans do」
そもそも【"当たり前"が根底から違う】という事を理解し前提としないといけません。
そしてその違いが許容、というよりはむしろリスペクトできるかというところをトリガーにしてみてはいかがでしょうか。
その上で相手に何を期待し何を求めるか、ここは最初にはっきりとにぎりましょう。ただでさえ言葉の壁がある場合はなおさらです。
これは私が接した範囲内からの主観値ですが、特に欧米人の"仕事"と言うものの人生におけるポジションみたいな事が日本人に染み付いた一般的アイデンティティーとは違うように感じています。
まず自身の人生やファミリーがド真ん中にあるといいますか。そこがブレないんですよね。だからと言って仕事は二の次とか、何でも良いかといえばそうでは無い。
日本人は馬車馬のように働くと言いますが、むしろ何故その仕事をしているのかいきなり聞かれて答えに詰まる日本人よりは、ファミリーやプライベートを大切にする外国人の方が仕事に対するモチベーションを持っているように感じます。
この辺の微妙な違いを分かった上でお付き合いしないと、お互いにフラストレーションが溜まってしまうだけになります。
失敗は無いの?
これはそもそも私が人様を雇う立場として未熟だというのが大きいですが、日本人の性なのかやはり欧米人に対して割り増ししてみてしまうところはありまして。。
それに加えてレジュメ(履歴書)や面接での自己アピールの仕方が一般的な日本人のそれとは大きく違いまして、ご想像通りアグレッシブです。
猫の手も借りたい当時は完全にこの圧にやられてしまっていたと思います。
また、これまでレジュメ詐称的なものもありましたので、完全性善説で見るのはデンジャラスではあります。
そういう点で、私も相棒のCTOも国籍も人種も違いながら二人ともいつもナチュラルに性善説で考える点が同じでして、採用活動を始めた当初は特段技能テストもせず面接もフィーリングで多くて2回くらい。
まぁ、痛い目を見ました。
なので現在glamsでは応募者の国籍にかかわらずレジュメの優先度は下げて、glamsのビジョンやアイデンティティーに沿うかどうかの10項目の質問と、エンジニアさんの場合はコーディングなどのテストもしています。さらに当人の前職の同僚や上司の方に連絡させてもらって応募者についての質問、確認もします。
その上でglamsのメンバー複数人との面接、役員による面接、Beerテスト(お酒を飲みながら食事し、リラックスした状態でディープにお話しします)まで行っています。
世界は広いです。
当然ですが日本人の常識やそれを元にした"べき論"なんてなんの意味も効力もありません。
で正直やっぱり最初はほとんどの日本人経営者の方は怖いし面喰らうと思うんですよ。なので上記したくらいのテストや確認は行われる事をお勧めします。
外国人を採用する事のメリットは?
といっても、メリット先行で考えてはいないのですが、結果としてメリットだなと思うところで、わかりやすいところでいうと
- 英語力が養われる
- コミュニケーション能力が養われる
- 多様な文化をリアルに感じられる
とかはもちろんそうなのですが、私が外国人の相方に以前言われてハッとした言葉がありますのでご紹介したいと思います。
我々glamsはそこそこテクニカルな事を生業としています。テックカンパニーなんて格好つけるつもりはありませんが。
以前は多数のビジコンやベンチャー、スタートアップ系のピッチイベントに参加してまして、田舎者の私はそこから漏れ聞こえる"シリコンバレー"という響きに毒されていた事があります。
当然そこに行く事がビジネス上重要であると言う場合は、それがどこであれ行くべきですが、一方で"どうあれシリコンバレーに行かないと話にならん"みたいなステレオタイプな風潮がある事は否定できない現状かと思います。そして私も当時後者の側だったんですね。
そんな状態の私にある時に欧米人の相棒から言われた言葉。
「お前らはアホか。日本が世界でどれだけ恵まれ、チャンスに溢れている事、特にglamsのようなビジネスにおいてそれがどれだけ重要かわかってない!
"たった一つの言語で外からは遮断されながら、世界でもTOP3の経済大国で、国土も狭いので短い移動距離でどこにでも行ける"
こんな環境は日本以外に世界のどこにもないんやぞ。」
そうなんですよね。
ここでいうポイントは、
「単一言語で外からは遮断」って事ですね。
正直、日本に流れてくる「世界は日本を見ている」といった記事やニュースについて、私の実感値としては微妙に感じます。むしろ大本営発表くらいに考えておいた方がよいかと。ほとんどの外国人は、日本語がウェブサイトに出てきたらソッコーで離脱しますし、気にすらしてない人が大多数だと思います。
逆に、だからこそ内側からの出にくさみたいなのはありますよね。
それって様々な理由はありますが、やっぱり難しいのは言葉や文化の理解じゃないですか?
でも日本にいながら外国人と働けば、このウィークポイントはある程度解消されませんか?
冒頭でお話しした、我々glamsのネイティブ英語の採用ページが引きが強いってのも、それを証明しているかなと思ってます。
"言語と文化のバリアで守られた経済的に豊かな土壌でサバイブしながらも英気を養い、内側から外側の本当の情報を収集し、外側の言語と文化で攻める"
みたいな事できますよね。
あとはですね、いやらしい事を言うようですが、悲しいかな日本人の性で外国人、特に"欧米人と多国籍メンバーでやってるベンチャー"って言葉が一人歩きして、まぁまぁブランディングみたいになっちゃうんですよ。
実際はglamsでは誰が何人とか気にする人なんていませんが。
最後に一つ、外国人と働く事って、まぁ目的ではないですよね。
合わせて「日本から世界へ!」みたいなのも、目的ではないはずです。
他者の目的に沿ったキャッチコピーは、あなた自身の事業の目的と必ずしも一致しないはずです。
それについて度々自身に問いかける事もお勧めします。
我々glamsはそれを常々考えた上で、当初成り行きで得たものではありながら現在自分たちのストロングポイントになったこの文化を最大限に活かしてやっていくつもりです。
と、こんな感じで私の経験でよければ喜んでシェア致しますので、もっとディープに知りたい!みたいな方はお気軽にメッセージくださーい。
では!
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